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    ブログ!新鮮と美味しさのテイスティ・モーサルズ
    今日1日の出来事。 美味しい食材や料理、そしてレストランの紹介の他、 新鮮で美味しく届けるための世界的・日本最新技術やその設備について、体験したこと、豆知識といった情報をお届けします。
    【続】イベリコ豚。部位とランク。美味しさの秘密オレイン酸。
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    前回の生ハムでご説明しました。
    ハモン・イベリコで使用しているイベリコ豚について
    ご紹介します。

    ■イベリコ豚の美味しい部位

    ハモンセラーノ、ハモンイベリコ、イタリアのパルマハムなど
    骨付き生ハムは塩漬けして、長期熟成します。

    良質の乳酸菌が増えることで肉が守られ、
    塩分との相乗作用でタンパク質が
    うまみ成分のアミノ酸に変化をして
    生肉と比べると数十倍もの旨みを持ち
    熟成の際には足首が上で腰骨の部分(ロース側)が下になり
    12ヶ月から場合によっては30ヶ月ほど吊るされます。

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    重力の関係で水分や塩分も下に集まり
    比較的薄味なのが足首に近い部分になります。
    足首の部分は運動する筋肉が集まっている部分なので
    味が濃く薄味なので、この部分が良いとされています。

    ■イベリコ豚のランク

    イベリコ豚は
    モンタネーラ(10月~2月に放牧しどんぐりを食べさせる)後の
    肉質や増加体重によってランク付けされています。

    ★★★★★
    デ・ベジョータ(De Bellota)

    毎年夏頃に誕生した豚のうち、イベリカ種の純度、
    肉付き、骨格などから選抜された子豚を100kg位まで飼育し
    モンタネーラ の
    時期に約160kg以上のに育ったイベリコ豚で
    放牧期間前と比較して、50%以上の体重増があって
    肉質がベジョータの基準をクリアしたもの。

    ベジョータとはスペイン語でドングリという意味。

    イベリコ豚メス血統100%の場合、
    野生に近いため肉質は少し硬めになり、

    オス血統100%又は、75%(この場合の25%はデュロック種)
    オスの肉質はメスに比べやわらかいのが特徴で
    純血に近づくほどに脂は肉に混ざり合い
    「霜降り(サシ)」は少なくなっていきます。

    そのため、純血のベジョータは霜降りは少ないが
    肉質自体がまろやかになって
    逆に混血度合いの強いものは肉にサシが多く入っています。

    ★★★★
    デ・レセボ(De Recebo)

    肉質がベジョータの基準をクリアできなかったものや
    体重増が50%未満で、規定の体重まで達しなかったため
    モンタネーラ後も引き続き自然餌を加えた
    人工飼料・穀物飼料を与えて体重を増加させたものです。

    レセボとは元来ワインの樽の補充分を意味する言葉ですが、
    この場合はセボ(Cebo:飼料)を補った(Re:再)ものという意味です。

    実際のところは、その豚がどのくらいの量のどんぐりを
    食べたかは量ることができません。
    つまり、たまたまどんぐりを少し食べただけの豚でも、
    レセボと呼べるわけで、品質には非常にばらつきがあります。

    ★★★
    デ・セボ・デ・カンポ(De Cebo de Campo)

    放牧など屋外飼育だが穀物飼料を餌とするものです。
    (2007年11月制定) 
    カンポとは野原や畑を意味する語で屋外飼育を意味しています。

    ★★
    デ・セボ(De Cebo)

    穀物飼料だけで肥育されたもの。
    セボとは飼料という意味。
    ピエンソ(PIENSO)とも呼ばれますが
    ピエンソとは「考えられた」という意味す。

    穀物飼料を与えられて育つイベリコ豚。
    血統は50%~100%ピエンソグレードといわれる豚です。

    ※デ・セボは厳密にはさらにランク分けができます。

    ①セボ・エクステンシーボ(Cebo Extensivo)

    放牧ピエンソ豚で
    どんぐりのシーズンをはずして放牧され、
    与えられた穀物飼料のほか、自由に歩き回り、
    自生する牧草や香草なども食べたものを言います。
    自ら運動することで脂肪が
    筋肉質に浸透するため、味も美味しいです。

    ②Cebo Intensivo (セボ・インテンシーボ)

    豚舎や、狭い柵の中で、与えられた飼料のみで
    飼育されるイベリコ豚です。

    ■イベリコ豚の美味しさ。オレイン酸

    イベリコ豚にオレイン酸が豊富に含まれることを
    発見したのはスペイン人で
    モンタネラを経たイベリコ豚の脂肪には
    高い数値のオレイン酸が含まれています。

    モンタネラ期間中のイベリコ豚は、餌を探しながら
    延々と広がるデエサを自由に歩き回ります。
    どんぐりや牧草、香草を食べる彼らに、
    他の豚が与えられるような餌置き場は必要ありません。

    炭水化物は含まれませんが、
    ミネラル、ビタミン、特にビタミンE、
    ビタミンB群(B1、B2、B6、B12)が含有されています。
    また、ハモン・イベリコのタンパク質には
    たくさんの種類のアミノ酸が多く含まれています。

    オレイン酸とは
    不飽和脂肪酸を代表する脂肪酸のひとつで、
    脂肪に、善玉コレステロール(HDL)を増やし
    逆に、悪玉コレステロールの増加を防ぐ
    という作用があります。

    またイベリコ豚に含まれるオレイン酸は融点が低いため、
    体に脂肪が残りにくいといわれていいます。
    イベリコ豚の脂は人の体温と同じ37℃程度が融点で
    イベリコ豚の特徴である赤身の濃厚さと脂の芳醇さは、
    生肉を見るだけでもわかりますが
    融点の低さは美味しい脂の絶対条件ではないかと思います。

    解凍後に室温程度まで温度を戻すと、
    融点の低い脂肪分が艶かしい表情に変化し
    イベリコ豚の脂を触っていると体温で解け始めます。

    イベリコ豚の種類によってオレイン酸含有量は異なり、
    ベジョータでは57~58%、
    ピエンソでは50%前後と大きな開きがあります。

    特にベジョータについては
    その年のどんぐりの良し悪しで
    最低含有量を州政府が決めるといいいます。


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